ボールスプラインの種類

ボールスプラインには、高トルク形、中トルク形、ロータリー形の3種類があり、目的に応じたタイプが選定できます。またそれぞれのタイプには、取付けや使用目的に応じて選べるように豊富なスプラインナット形状が用意されています。

分類 形式 形状 軸径 寸法表 構造と特徴 主な用途
リテ|ナ入り高トルク形
SLS形
SLS-L形
呼び軸径 25~100mm 詳細
  • スプライン軸の形状を円形に近づけることで、従来の高トルク形のスプライン軸に対して、ねじれ剛性・曲げ剛性が大幅に向上しています。
  • ボールリテーナの採用により整列循環運動を保持し、高速対応を可能としたため、装置の高タクト化が可能となります。
  • ボールリテーナの採用により、ボール同士の衝突や相互摩擦をなくし、低騒音、好音質、低発塵を実現しています。
  • ボールリテーナの採用によるグリース保持能力の大幅な向上により、長期メンテナンスフリーを実現しています。
  • ボールリテーナと新循環方式の採用により、小さい転がり変動で安定したスムーズな動きを実現しています。
  • 工業用ロボットの支柱およびアーム
  • オートローダ
  • トランスファマシン
  • 自動搬送装置
  • タイヤ成形機
  • スポット溶接機スピンドル
  • 高速自動塗装ガイド軸
  • リベッティングマシン
  • 捲線機
  • 放電加工機ワークヘッド
  • 研削盤スピンドル駆動軸
  • 各種変速装置
  • 精密インデックス軸
SLF形
呼び軸径 25~100mm 詳細
高トルク形
LBS形
LBST形
呼び軸径 15~150mm 詳細
詳細
  • スプライン軸の外周に120°等配された3条の突起部をそれぞれ左右から挟み込むように6条のボール列が配置され、ボール接触部は、アンギュラコンタクト構造により無理なく予圧が付与できます。
  • ボール循環はスプラインナット内径で行われているため、スプラインナット外径がコンパクトです。
  • 予圧を上げてもスムーズな直線転がり運動が得られます。
  • 接触角(45°)が大きく変位は少ないため、高い剛性が得られます。
  • アンギュララッシがありません。
  • 大きなトルクを伝えることができます。
LBF形
呼び軸径 15~100mm 詳細
LBR形
呼び軸径 15~100mm 詳細
LBH形
呼び軸径 15~50mm 詳細
中トルク形
LT形
呼び軸径 4~100mm 詳細
  • スプライン軸の外周に2~3箇所の突起部をそれぞれ左右から挟み込むように4~6条のボール列が配置され、無理なく予圧が付与できます。
  • 接触角(20°)があり、適正な予圧を与えることにより、アンギュララッシがなく優れたトルク・モーメント剛性が得られます。
  • ダイセット軸のように重荷重を受けて直線運動をする箇所
  • ローディング装置のように定位置で角度回転をさせる箇所
  • 自動ガス溶接機スピンドルのように1軸で回り止めを必要とする箇所
  • 工業用ロボットのアームおよび支柱
  • スポット溶接機
  • リベッティングマシン
  • 製本機
  • 自動充てん機
  • 各種XYレコーダ
  • 自動撚糸機
  • 光学測定器
LF形
呼び軸径 6~50mm 詳細
LT-X形
呼び軸径 4~30mm 詳細
  • LT-X形のスプライン外筒は外径と長さの寸法がリニアブッシュ(LM形)と同一となるため、リニアブッシュからの置き換えが可能です。
LF-X形
呼び軸径 4~30mm 詳細
  • LF-X形のスプライン外筒は外径と長さ寸法がリニアブッシュ(LMF形)と同一となるため、リニアブッシュからの置き換えが可能です。
LFK-X形
呼び軸径 5~30mm 詳細
  • LFK-X形はLF-X形よりも芯高さが低く設計されている、軽量・コンパクトタイプです。
LFH-X形
呼び軸径 5~30mm 詳細
  • LFH-X形はLFK-X形よりも芯高さが低く設計されている、軽量・コンパクトタイプです。
ロ|タリ|形
LBG形
LBGT形
呼び軸径 20~85mm 詳細
  • LBS形と同一接触構造を持ち、スプラインナットのフランジ外周部にギア加工し、スプラインナット外径部にラジアルおよびスラストニードルベアリングがコンパクトに組合わされたユニットタイプです。
  • 高トルク伝達用各種変速装置
LTR-A形
LTR形
呼び軸径 8~60mm 詳細
詳細
  • LT形ボールスプラインのスプラインナット外径にアンギュラコンタクトタイプのボール転動面を設け、サポートベアリングを構成した、軽量・コンパクトタイプです。
  • スカラロボットのZ軸
  • 捲線機